院長ブログ

2019.02.28更新


あと数日で結婚記念日。妻はイタリアン料理が食べたいと言っていたが、良い店がなかなか見つからなかった。突然思いついた、そうだあそこにしよう。十数年前、そこのラウンジで飲んだことがあった。駅前のホテルの28階にそれはあり、同じフロアにフランス料理店があった。急遽、その店でフランス料理を食べることになった。その店はホテルの最上階にあり、みなとみらいが見渡せ眺望が良く、遠くにランドマークタワーが見える。小雨が夜の光を乱反射させていた。平日ではあるが少し混んでいた。ワインを飲みながら食事を楽しんだ。いつも思うことだが、コース料理は最初のオードブルが肝心である。いわゆる起承転結の起にあたる。これは直訳すれば『作品の外』であり、意味は『献立外料理』。食欲をそそることが狙いであり、量少なめで、塩分や酸味を少し強くしている。オードブルがつまらないと、その後の料理は期待が持てない。2種類のソースも相性が良かった。その後、クラムチャウダー、mainは北海道産のフィレ肉と続いた。クラムチャウダーのパイ生地は容器を覆っているが、これはスプーンを使わずに手で剥がしていけばスルッと取れる。いずれにしても美味であった。
私の席の斜め前方で、やはりカップルが食事中であったが、私は何故かその二人が気になって仕方がなかった。二人とも中年である、男性はスーツ姿で、ネクタイをしていて、ビジネス用のかばんも傍に置いてあった。男の私から見てもいい感じの2枚目であった、顔のほりが深く、目には優しさをたたえていた。女性のほうはそんなに美人ではなかったが、二人が愛の関係であることは分かった。時折小声で話をしていた、女性は彼の横顔を見つめていたが、男性は時々女性を見るが、多くは外の景色を見ながら話していた。そうかといって無視をしていたわけでは決してない。二人が愛し合っていることは明白であった。女性が立ち上がった時、少しふらついて彼の肩に手を置いた、その仕草が二人の関係を物語っていた。  私たちはデザートも終わり、隣のラウンジに移動しカクテルを飲みながら、デユオの生演奏を聴いた。ピアノとギターのデユオであった。夫婦であったと思う。少し周りがうるさかったのが残念だったが、演奏は上手かった。たまたま妻の大好きなRaise me upを演奏した。
いろんな男と女、それぞれにStoryがある。だから人生は辞められない。  素顔のままでねheart  いつまでも

投稿者: 迫田産婦人科

2019.02.24更新

今日、2月24日。ドナルド・キーンが亡くなった。96歳であった。

日本をこよなく愛し、源氏物語、啄木を愛し、川端康成や、あの三島由紀夫達と交流があった、普通の日本人より生粋の日本人でもあった。その穏やかで心温まる姿は忘れられない。May his soul rest in peace.

投稿者: 迫田産婦人科